猟盤日記20190409
HMV新宿掘りの続き。100円箱の会計を済ませてから、今月半ばに和モノイベントが控えている事もあって、和モノ7インチ箱を覗く。100円200円の価格帯も充実していて4枚抜く。
岩下志麻 / 18才の彼
新宿二丁目のママたちに歌い継がれている名曲シャンソン。当時34歳の岩下志麻が年下男に翻弄される恋愛をうたったもの。岩下志麻の語りがとたどたどしい歌声が生々しく響く。ポール・モーリア作と言われたりもするが、別人のパスカル・オーリア作。
中山貴美子 / 窓からローマが見える
ヒロインが浜辺を全裸で走るというシュールなラストが鮮烈な映画のイメージソング。A面はポール・モーリアによる映画のテーマ曲に日本語歌詞をつけたもの。B面はお色気アイドル歌謡というギャップも楽しい。
高橋達也と東京ユニオン / 大都会PART Ⅲのテーマ
力強いピアノからホーンアタック、カッティングギターへという展開が最高な和ファンクの名盤。哀愁漂うトランペットの旋律は伊集院幸希「みなしごの街」にも印象的に引用されていた。
Groove Unchant / 鏡の中の十月
小池玉緒とYMOによる和製テクノポップ名曲のアーバンギャルド浜崎容子歌唱によるカバー。アレンジは元相対性理論の西浦謙助。B面はハービー・ハンコックのカバー。どちらも素晴らしく良い出来だが、この盤は100円で売られていた。
猟盤日記20190408
2000枚補充と聞いてHMV新宿の100円盤巡回。今回は結構厳しめだったがなんとか3枚抜いた。
野村宏伸 / And I Love Her
松本隆作詞南佳孝作曲白井良明編曲と来ればアーバンなシティポップかと思いきや、野村宏伸のパンキッシュな歌唱スタイルがそれを許さない。B面は小泉今日子も歌った名曲「ウインクキラー」はT-SQUAREの「OMENS OF LOVE」に松本隆が歌詞を付けたもの。イントロはフュージョン感があるが、歌が始まると野村色に染め上げられていくのが凄い。
井上陽水 / あやしい夜をまって
陽水の81年作。どことなくヴェイパーウェーブ感のあるジャケが良い。サウンドも全く古びた感じがしない。アルバムタイトルはB3の「Yellow Night」はニューウェーブ感全開で歌詞も「あやしい夜をまって あの娘ひとりでエビを食べている」と痺れる。
Rare Silk / New Weave
AORの隠れ名盤とも言われるレアシルクの83年デビューアルバム。日本盤帯付美盤。ベニー・グッドマンの前座もつとめたマンハッタントランスファーのフォロワー的なドゥワップなコーラスグループ。オリジナルとはジャケが違う。1曲目の New Your Afternoon はリッチー・コール作曲でフィル・マットソンのPMシンガーズもカバーしていた。B1の「JOY!」のハネるヴィブラフォンから始まるアレンジ、間奏のシンセソロがかなりカッコいい。B2の(I Can Recall)Spainはアル・ジャロウの名唱で知られる曲のカバーだが、なかなか負けてない。
猟盤日記20190402
タワーレコード新宿店10Fに新しく出来たレコードフロアに。
とにかく広くて枚数も多く、決して安くはないけれどすごく高い訳でもない。良くない評判を聞いていたけれど、普通に巡回ルート入りそうな印象。なんだかんだで3枚。偶然だけど全部オルガンものだった。
ビクターの電子オルガン、ビクトロンのノベルティレコード。小曽根真の父が演奏。もうちょいグルーヴィな展開を期待するけれど、これはこれで良い感じ。ビクトロンはプロ野球の球場などでも使われていたらしく、音を聴くだけで一発で懐かしい気持ちになるのはそういう事もあるのかもしれない。
Ebony Rhythm Band / Soul Heat Transplant
インディアナポリスLamp Recordsのオルガンファンク。深めのエコーが効いたサイケデリックなオルガンとタイトなドラム。ソウル心臓移植というタイトルだけあって文字通り心臓音で終わるという構成もイカしている。
太陽神樂隊 / 金碧輝煌
テレサ・テンの香港時代のバックを務めていた太陽神樂隊の演奏によるテレサを含む人気歌手たち歌唱のオムニバス。マレーシア盤。オルガンとエレキが彩るサイケ香港歌謡の祭典。If I Were A Rich Manというインスト曲がとても良い。レコードコンビニのコンビニDJで誰かが掛けていた時にも買おうと探したが高くて諦めた。これもちょっとお高めではあったけれどDiscogsで買うよりずっと安いし2枚組だしと自分を説き伏せて購入。
猟盤日記20190327
渋谷のマンハッタンレコードで12インチ100円箱放出。ヒップホップ、ハウス、時々学会レコという厳しい構成の中で3枚抜いた。
V.A. / REMIX TRAX Vol.6~JAPANESE NEW VIBES
REMIX誌監修で1994年に発売された日本人クリエイターの2枚組コンピ。全てが新録なのでこの盤にしか収録されていない音源も多いらしい。小西康陽、小林径、竹村延和、川辺ヒロシ、DJクラッシュ、桜井鉄太郎と、当時の東京クラブ顔役総ざらいみたいな面子。アシッドジャズ全盛期を感じさせる音が多いが、川辺ヒロシのアフリカンなアプローチの曲もあって楽しい。
DJ MITSU THE BEATS / EP
2003年発売の「独行JAZZ道」収録のファーストアルバムからのアナログカットEP。オルガンが暴れまくる独行JAZZORGYがカッコいい。
MIYAZAWA / AFROSICK REMIX#1
宮沢和史のアルバムAFROSICKのポルトガル語バージョンのリミックス集。BRASILEIRO EM TOQIO はなぜかスカ。いかにもビニール焼けしそうなパッケージだなと思ったら、しっかりとビニール焼けしていた。
店内で会計しようとしたら和モノ7インチ棚を見かけ、まんまと一枚抜く。
クボタタケシ案件の昭和歌謡カバーがレンタル落ちでジャケシール痕あるものの盤質Aで相場の半額以下。買うしかない。
猟盤日記20190325
ネット注文した新譜盤の記録漏れがいくつかあったので。
Scoobie Do / 疲れない人〜Tighten Up
コンビニDJのアフターパーティーでTighten Upのカバーものを一曲使いたいと探していた時、コレがHMVのサイトで新品半額セールになっていたので購入。フィッシュマンズの「疲れない人」とTighten Upのマッシュアップ。間違いのないファンクネス。
Yogee New Waves / Spring Cave e.p.
Tighten Upものを探している時に、「CAN YOU FEEL IT」が収録されていると思って注文したヨギーのメジャーデビュー盤。結局目当てのものは入ってなかったが、春っぽくていいレコードなので良しとする。
猟盤日記20190320
HMV新宿での100円箱ディグの続き。
Александр Розенбаум / Нарисуйте Мне Дом...
音盤消費組合でキーガン加藤さんが掛けていたソビエト連邦のレーベル「メロディヤ」のレコードを見つけたので、グーグルの画像翻訳を掛けてみると「エッチな」「ディスコ」という文字列が現れたのでこれはと買いだろと思い抜いたが、おじさんのギター弾き語りでエッチ度もディスコ度もゼロでかなりガッカリ。詳しく調べてみると、アレキサンダー・ローゼンバウムというロシアの高名な詩人でもあるSSWらしい。その後加藤さんからメロディヤはクラッシックが多くジャケだけ差し代わるものも多いのでレコード番号で探すのが必須と教わった。
Laurence Harvey / This Is My Belived
45歳でこの世を去ったピッチリ横分けがトレードマークの二枚目スター、ローレンス・ハーヴェイのスポークンレコード。低音の効いた渋い声が女性をうっとりさせるに違いない。音楽はハービー・マン。A1はフルートにボンゴが絡むスゥイートなナンバー。
V.A. / JAZZ JUICE 2&3
ジャイルス・ピーターソンによる有名コンピ。安く売られているのを見かけるが100円箱では見た事がなかったので確保。CDでは何枚か聴いたけれど、今の音楽的なトレンドの基礎を為しているような隙のない選曲改めて驚く。自分の音楽的嗜好の少なからざる部分が知らずのうちにジャイルス・ピーターソンに負うているのかもしれない。
猟盤日記20190319
HMV新宿の100円箱に補充があったということで訪問。和モノコーナーは完膚無きまでに掘り尽くされ、長渕剛とオフコースばかりだったがなんとか一枚抜く。
宝塚歌劇団花組男役トップスターの ソロアルバム。A1の「ラブ・ラブ・ラブ」が最高のラテングルーヴィチューン。ヤフオクでも500円くらいだが、100円箱で抜けたのは嬉しい。そして洋楽箱から13枚。
Fabulous Souls / Take Me
インディアナポリスのマイナーレーベルLamp Records の音源を2002年に再発した12インチ。野太く荒々しいファンク。男女の掛け合いボーカル、うねるベースライン、怪しく絡むボンゴ、まあ最高です。B面の Ebony Rhythm Band の The Thought Of Losing Your Love もオルガンファンクでドラムブレイクが素晴らしい。
O.S.T. / Cargo On The Go Go
なんとなくブルーノートっぽいジャケデザインで音もシネジャズっぽいのだけれど、ググっても出てこない謎レコード。
「Cargo On The Go」という映画のサントラと書いてあるのだけれど、これもググっても出てこない。Presented By Port Of New York Authority とあるのでニューヨーク港湾公社が作った広報映画のサントラが収録されたノベルティレコードということだろうか。クレジットされている名前をみるとAllan HawkshawやJohnny PearsonなどKPMのアーティストがあり、選曲編集を担当したDick Lavskyもライブラリー系のミュージシャンらしい。どこかの情報出ていてもおかしくない内容なのに全くもって不思議だ。