猟盤日記20180424

ヤフオクで長らく探していた盤が立て続けに出品。ちょっと自分としては高めではあったが、機会を逃したくなかったので気合で落札。

f:id:yotuashi:20180424142822j:image

アーティスト不明 / おまつりサンバ

長崎屋のセール用ノベルティレコード。CMソングだったりしたのだろうか。ムード歌謡ぽいい哀愁味を帯びたメロディとナンセンスな歌詞、そしてディスコサンバ!どの現場で掛かってもアガってるキラーチューン。B面の「Down Down Rock」はちょっとティンパンアレイっぽい。アレコードとして紹介されていたり、和ラダイスガラージの定番曲だったり、近年つとに有名になったレコードで、ヤフオクでも競合いが激しくすぐに高値になってしまい、自分が手に入れるには難しいだろうと思っていた。今回の出品では盤の状態に関する情報が皆無で、ノークレームを必要以上に強調する出品者だったからか、入札者が他に現れず、相場よりも休めに落札となった。盤質も申し分なく、良い取引になった。

f:id:yotuashi:20180424162139j:image

弘田三枝子 / ミスターシャドー

1980年発売の7インチ。B面の「Body Talk」がシティポップの大名曲。作曲の高木エリカは本人の変名らしく本当に天才的なシンガーだったことがわかる。60年代は「ヴァケイション」のカバーに代表されるパンチの効いたボーカル、70年代は「人形の家」のようなしっとり暗めの歌謡曲で一斉を風靡。その後渡米して80年に帰国再デビューとなるのがこの曲。この4年後あたりに横浜の野外ジャズイベントで弘田三枝子のライブを観たのだが、その時なぜか会場にいた河上幸恵からサインをもらったのが良い思い出。

猟盤日記20180422

レコードストアデイなのでHMV渋谷を覗くも、昼過ぎなのでなんとなく欲しいかなと思っていたあれやこれやの姿は無かった。ユニオン渋谷も状況は同じ。仕方ないのでいつもの通り安レコ漁り。よく知らないUKレコを3枚抜いてみた。いつもならYouTube検索とかしてみるのだけれど、今日はレコードストアデイなのだからと完全なるジャケ買い

 

Eightlegs / Eightlegs

ジャケ買いなのにジャケ無しを。ラベルの色とバンド名でなんとなくモッズっぽいかなと思って抜いてみたが、特に面白くもないメロコアだった。いや本当は面白いのかもしれないが、自分の中にこれを面白がれる引き出しが無かった。

f:id:yotuashi:20180423201054j:image

Chris Thompson / Bye Bye Love

ジャケの感じからしてジャズっぽい、もしくはブルースっぽい、なんならトム・ウェイツっぽいものを想像していたが、可もなく不可もなくのニューウェーブ系ポップス。悪くはないが、何も感じない。

f:id:yotuashi:20180423201411j:image

Manfred Man’s Earth Band with Chris Thompson / Do anything you wanna do

これも同じくジャケの感じからして黒っぽいサウンドを感じさせるし、マンフレッドマンと言えばモッズ世代のR&Bアーティストであることぐらいはなんとなく知っている。しかし、これも絶妙に中途半端なブリティッシュポップで、悪くはないが残念ながら全く心は動かない。自分の中で0点の音楽。何も感じない。

自分が音楽の許容範囲が驚くぐらい狭いことを改めて思い知らされた。

 

 

猟盤日記20180416

新宿を巡回。まずは紀伊国屋書店本店8階に移動したディスクユニオン新宿セカンドハンズ店へ。フラワーレコードで負った傷をレコードを眺めて癒したいだけで、買うつもりは全くなかった。

f:id:yotuashi:20180417184436j:image

新入荷箱やワールドミュージック棚をチェックするも食指が動かず、ほっとして帰ろうとしたが7インチ箱を覗いたのが良くなかった。結局2枚抜くことに。

f:id:yotuashi:20180417185024j:image

ジュディ・オング / チャームで踊ろう

山野愛子が考案した「美と健康のビューティダンス」、それがチャームだ。対象を3歳から70歳と広く設定しているため、リズムやテンポは音頭に近い。GSと音頭が融合した感じ。そこにジュディ・オングの可愛らしいボーカルが絡んで独特な世界観を生み出している。この頃のジュディ・オングは一部では高値がついていることもあるが、これはかなり安く売られていた。

f:id:yotuashi:20180417185745j:image

Wack Wack Rythm Band / Call Me Alligator

90年代の渋谷系シーンの中で活躍していたバンド。「わくわく動物ランド」がバンド名の元ネタだと分かる人はどれくらいいるのか。A面のファンクインストも最高だが、B面のラモーンズのDo you Remember Rock’n Roll Radio?の カバーが、ガーリーな脱力ボーカルで素晴らしすぎる。長らく探していた一枚だったので嬉しい。

気を良くしてHMV新宿に足を延ばす。百円箱から2枚。

f:id:yotuashi:20180417192939j:image

雪村いづみ / 約束

A面は前田憲男作曲の和製シャンソン。6分に渡る壮大な作品で、お母さんの死を看取る子供の物語が歌い上げられる。B面の「ひとりぼっちでだいじょうぶ」は谷川俊太郎が作詞。

f:id:yotuashi:20180417193421j:image

ベッシー / ト・シ・ヒ・コ

タイトルからすると田原俊彦人気に乗っかった安易な企画モノかと思いきや、素晴らしく美メロなムード歌謡。ベッシーはギリシャ出身の歌姫なのだが、カタコト歌謡にしては日本語の発音が良く堂々としている。文句なしの名曲。トシちゃんに繋げるよりもセルメンの日本語歌謡「愛されたあとで」に繋げるのが正解っぽい。

ここで帰ればよかったのだが、7インチ棚からとんでもないブツを抜いてしまう。

f:id:yotuashi:20180417194249j:image

アイ・ジョージ / 阿波のついパッパ

コンビニDJで岸野雄一さんが掛けたのを聴いてハートを鷲掴みにされた一曲。アイ・ジョージが朗々と歌い上げるボーカルが、日本を代表するラテンビッグバンド有馬徹とノーチェクバーナのパワフルな演奏と絡む奇跡の名演で、三木鶏郎の歌詞も最高。「今では30分 徳島エアポート」のくだりを聴くといつも恍惚としてしまう。ずっと探していたが、委託制作盤でプレスが少ないという説もあり、自分が手に入れられるレコードではないと思っていたので、本当に感動した。

 

 

 

猟盤日記20180414

ポレポレ坐での「聴くメンタリー」まで時間があったので、中野のフラワーレコードへ。

f:id:yotuashi:20180415023158j:image

噂に違わぬ魔窟感に躊躇しながら奥に進むとさらにカオスなレコ棚が出現。7インチの和モノを集中的に。噂通りの超高値に驚いたが、普通のレコ屋では見かけなくなったものも多い。中には相場並のものもあり30分滞在で2枚抜いた。時間がなくて検盤せずに購入したがこれが大きな間違いだった

f:id:yotuashi:20180415123019j:image

浅川マキ / 夜が明けたら

年々高くなっている印象の浅川マキ。これは7インチで持っておきたいが、ほとんど見かけないし、あってもヤクザ価格。安くはないが常識的な値段だったので買ってみたら、両面とも全面塩ビ焼け。書いといてほしいし、この価格で売るんなら一言言ってくれれば良いのに。

f:id:yotuashi:20180415123601j:image

勝新太郎 / 恋は気まま

勝新のラテンポップ名曲がこの値段であるのかと嬉しくなってしまったが、帰宅後開封して驚愕。

f:id:yotuashi:20180415123853j:imagef:id:yotuashi:20180415123904j:image

一体誰がこんな酷いことを!と叫びたくなるようなキズの嵐。どれも傷が深すぎて10秒もまともに再生できないパーフェクトなジャンク盤でした。これをなぜ注釈なしで2千円で売るのか。売る時に一言も言わないのか。この世に神はいないのか。

よく見ると看板に「通好みの集う店」という事で私ごときが行って良い店ではなかったということか。授業料を払ったと思い諦めます。大変勉強になりました。

 

 

 

猟盤日記20180412

詰まりに詰まった仕事の合間に神保町へ。タクトを巡回し、鳴り続ける携帯に何度も中断されつつ3枚抜いた。

f:id:yotuashi:20180413081925j:image

PINK/Keep Your View

百円箱からホッピー神山らビブラトーンズのメンバーで結成されたPINKの7インチを。吉田美奈子が参加していたり、なんともゴージャスな布陣でサウンドもとてもユニークなバランス。なぜかこのバンドのレコードはおしなべて安く、百円箱でも見かけるので集めてみようかと思う。

f:id:yotuashi:20180413082633j:image

畑中葉子 / ロミオ&ジュリエット‘79

畑中葉子さんのソロデビュー作。作曲平尾昌晃で歌詞は松本隆。サビの展開やアレンジ、葉子さんの可愛らしさと力強さを併せ持つボーカル。とてもカッコいい曲で、聞けば聞くほど好きになる。最近プレイする人が増えているような印象。

近くの天鴻餃子房の一階の炒飯屋で遅めの昼食。

f:id:yotuashi:20180413083502j:imagef:id:yotuashi:20180413083512j:image

キクラゲ玉子は固めの仕上がりだが、野菜たっぷりで、これはこれで美味しい。餃子は野菜餃子とパリパリ餃子のセットにしたが、パリパリはしていなかった。

 

猟盤日記20180411

もう一枚ヤフオクで落としたレコードが届いた。

f:id:yotuashi:20180412191725j:image

原久美子 / No Smoking

いわゆるシティポップス系の名盤。吉田美奈子フォロワー的なソウルフルなボーカルで、高中正義坂本龍一、ブレッカーブラザーズも参加して音もリッチ。名曲「スペースドライブ」で針飛びしたので肝を冷やしたけれど、洗浄して何度か回したら目詰りが解消。どの曲も素晴らしい。

猟盤日記20180410

ヤフオクやメルカリでちょこちょこと購入していたレコが一気に届いた。

f:id:yotuashi:20180411142852j:image

マギー・ミネンコ / 燃えるブンブン

バイクの音から始まるブルージーかつソウルフルな一曲。「涙の河」は百円箱でもよく見かけるがこっちは意外と見かけない。B面の「恋の重さ」もいい感じ。ジャケはクシャクシャだけど盤の状態は良かった。

f:id:yotuashi:20180411143942j:image

北原謙二 / 日暮れの小径

こちらはB面の「朝刊来るまで起きてなよ」狙いで。星野哲郎による歌詞がナンセンスでありながらも深沢七郎の「東京のプリンスたち」を思わせるような世界で、船村メロディと北原謙二の独特な歌唱で、不思議な切なさを醸している。

f:id:yotuashi:20180411162129j:image

ポール・モーリア・グランドオーケストラ/ パリ東京直行便

「オー・ラ・ラ・オーサカ」と同じ、ラブ・サウンズ・ジャーニーのシリーズ。ラテングルーヴ全開な中にも、ポール・モーリア的なシュッとしたソフィスティケート感がたまらない。このシリーズは最高なので「ハカタディスコハウス」とかも手に入れたい。