猟盤日記20180315

渋谷のタワレコに久しぶりに寄ってみた。iTunesなどの配信を使う頻度が増して、TSUTAYAタワレコに行く回数はグッと減ったが、手書きのポップを頼りに知らない音楽のCDを試聴するのはやっぱり楽しい。しかし結局CDは買わずにアナログコーナーからこれを1枚。

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Jefferay Foskett / FISH!

80年代にビーチボーイズに加入し、ブライアン・ウィルソンのツアーで音楽監督をつとめたジェフリー・フォスケットの山下達郎カバー。カクテル飲料のコマーシャルに使われていたような気がする。ヤマタツよりもこっちのカバーの方がなぜか好きで、MIXにも使ったりしている。去年7インチが出てたことは知っていたがなんとなく買いそびれたまま見かけなくなっていたので、手に入れられて嬉しい。

ヤフオクで落札した盤をもう一枚。

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桑名正博 / テキーラムーン

小坂忠「しらけちまうぜ」のカバー狙いで買ったが、他の曲もとても良い。特にB面は捨て曲なし。「薔薇と海賊」のスティールドラムは細野さんが演奏している。桑名正博は百円箱でヒット曲7インチは何枚か拾っただけだったが、ちゃんと聴いてみたくなった。帯がムダに太いのも良い。

 

 

 

猟盤日記20180309

久しぶりにHMV渋谷巡回するも探していたレコ見つからず。帰り際に目に止まったこれを溜まっていたポンタポイントで購入。

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O.S.T. / 殺しの烙印

何年か前に出たサウンドトラック6ミリ音源を使用したCDからの7インチEP。今年初めに出ていたらしいが気づかなかった。山本直純によるシネジャズ。何より大和屋竺のボーカルが味わい深すぎる。サントラが無かった頃にDVDから音拾ってミックスに使ったこともある。いまさらとは思いつつもやっぱり買わないわけにはいかないので買ったが、店を出た後Twitterを見たら未発表曲を含んだ重量盤LPが今年のRSDに出るとのニュース。あざとすぎるよなあ。

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EGO-WRAPPIN' / くちばしにチェリー

シネジャズではないが、「濱マイク」のテレビシリーズ主題歌で、イントロのホーンがシネジャズ感溢れる名曲。特に長い曲ではないのにわざわざ7インチではなく10インチ。しかも片面1曲ずつなので盤面がスカスカ。今なら絶対7インチだろうし、7インチで再発される可能性もあるかもしれない。

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CHIECO BEAUTY/ ハートのエースが出てこない

あるお方から戴いたプロモ7インチ。DUB MASTER X と エマーソン北村によるSKAアレンジ。もらったその足で遊びにいったスナック馬場で爆音でかけさせてもらったが、最高。

 

 

猟盤日記 20180307

妻が事あるごとに「自分の好きなレコードばかり買っていないで私が好きなこの曲のレコードも買え」と鼻唄を歌ってみせるのだが、一体何の曲なのか皆目判らなかったが、先日ふとした事から判明したので購入してみた。

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Hamilton, Joe Frank & Reynolds/Don’t Pull You Love 

100円箱でおなじみの「ダンヒルシリーズ」の1971年作。どこかで似た曲があったはずと考えていたら稲垣潤一の「1ダースの言い訳」のサビがこの曲と良く似ている。B面はなかなかカッコいいファンクインスト。

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V.A./ベストヒットアニメーションシリーズ

「男どアホウ甲子園」「赤き血のイレブン」「キックの鬼」「アパッチ野球軍」という濃い口スポ根アニメ主題歌4曲入りEP。「俺たちゃ裸がユニホーム」という汎用性の高い歌い出しの林恵々子「アパッチ野球軍」を長らく探していたが、オークションでも高値で諦めかけていた所、安値で発見し確保。

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奥田圭子 / クレッシェンド

氷室&布袋参加の「プラスティック」収録の人気盤。レアシングル曲も収録した再発CDが出るまでは万単位での取引もあったらしいが、このレコードは白盤の美品ながら安く買えた。「地下鉄におけるスタンリー・キューブリック的考察」をはじめ多くの曲は秋元康&一風堂見岳章コンビで、良質なニューウェーブ歌謡が揃っているので、これからレコードも値が上がりそう。ジャケのアンニュイな感じも80‘sぽくて良い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猟盤日記20180306

Yes,mama OK?の「tea party 」が好きすぎて、プロモ7インチとか出てたりしないものかググっていたら、探しものは見つからなかったがびっくりするくらいの破格でレコードを売っているネットショップを見つけて、とりあえず買い漁ってみた。

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Yes,mama OK / Rain, spain, plain

QYPTHONE/Cutie Qとのスプリット7インチ。音はサウンドコラージュみたいな感じでカラーレコードの透明ジャケというパッケージの感じも渋谷系バブルを想起させて味わい深い。

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津々井まり / 女は小さなチャンスに賭ける

やさぐれフェロモン歌謡。明け方近くに聴くと胸に沁みる。高かったり安かったりする津々井まりですが、激安でした。ラベルに破れがあり、タバコのヤニでベットリだったが、洗浄で復活。

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Senor Coconut / Smoke On the Water

「プレイズYMO」「プレイズクラフトワーク」でおなじみのセニョール・ココナッツによるラウンジ感タップリのラテンカバー。いろんな場面で役に立つ一枚。音盤消費組合でも早速使いました。安く買えて良かった。

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Chris Montez / The More I See You Call Me

サバービアブームの時のレキシントン再発アナログでみんなが買ってたレコード。当時はベタ過ぎて買うまでには至らなかったが、かなり安値になっていたのでサルベージ。今聴くとかなりのちょうど良さに驚く。いい意味で0点の音楽。ジャケも盤面もピカピカでなんか申し訳ない。

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Hugo Montenegro / Moog Power

マムンダットのハナタラシライブのボーナストラックに入っていたSABPMのMixで聴いて欲しくてたまらなかった一枚。当時は高すぎて買えなかったが、今はムーグものはかなり値が下がっていることに最近気づいた。千円しないで手に入るなんて信じられない。

 

 

 

 

 

旋盤日記20180224

音盤消費組合 RE-COOP Extra Edition @高円寺コネクシオンにご来場いただいた皆様、ありがとうございました。イベントというのはちょっとした事で雰囲気が大きく変わってしまうものなので、今回もどうなる事かわからずハラハラしていましたが、蓋を開けてみると動員も過去最高で、ちょっとどうかと思うほどのナイスパーティーになりました。

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口開けトップバッターはニペイさん。前回はDJ枠辞退してB2Bのみの参加でしたが、組合員一同の説得で戦線復帰。

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ニペイさんは私の大学の先輩であり、ラジカセを使ったカセットテープB2Bからスタートした20年来の野良B2Bユニットのパートナーでもあります。その音楽知識の幅広さと選曲センスの良さには昔から大きな影響を受けて来ました。組合のムードメイカーでありイベントのオープンでハッピーな空気は彼の存在に寄る所が大きいと考えています。Paul Simon/Late in the Evening をはじめとしたトロピカルなグルーヴに満ちたセットでした。

2番手は私。

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セットリストは以下の通りです。

 

1.Señor Coconut and His Orchestra / Smoke on the Water

2.京本政樹 / 感じているから

3.Dengue Fever VS Goonam / Ganadaramaba

4.南佳孝 / テーブルにひとびんのワイン

5.Loyal Garner / City Light

6.Liner / A Keep Reaching Out for Love

7.BOΦWY / わがままジュリエット

8.Humpe Humpe / YAMA-HA

9.Louis Jordan / SAKATUMI

10.J's with Jamie / YOSHIKO

11.和田アキ子 / 晴れのち曇り

12.Blue Swede / Hooked on a Feeling

13.カルメン / 嘘みたい⁈

14.アグネス・チャン / ひとつだけ

15.ダンプ松本 / MAJI

 

3番手は west hill 樽蔵。

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一発目から菅原文太とディープなグルーヴ で攻める樽蔵君。藁人形と五寸釘 / 30になったら 、鈴木ヒロミツ / 愛に野菊を などを惜しげもなく回してフロアを震撼させ、なんだか風格や貫禄すら感じさせるプレイでした。

4番手は組合一番の人気キャラ、ブーマー先輩。今日も阪急ブレーブスのユニフォームで正装。

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横溝正史近鉄バッファローズを語るレコードから始まって野球モノ展開かと思いきや、津田耕次/ピクピク節 でエロ歌謡、SALT WATER TAFFY / FINDERS KEEPERSでソフロもブッこむ多彩なセット。白馬くんで大合唱。

5番手は名人。コネクシオンのイベントでDJをみてナンパしました。

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ベイビーフェイスな風貌で、「ベイビードライバー」のベイビーさながらの気合の入ったドライヴィングならぬハードディギングな選曲を見せつけ、私を含むおじさんDJ共を恐怖のドン底に叩き込む。ダイアナ・ロス/ Eaten Alive など80’sディスコ展開からのルビーの指輪の北京語カバー、Volareの謎カバーがヤバイ。

6番手はレペゼンレコードコンビニ、DJダンボール。

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毎回DJスタイルが大きく変化するDJダンボール。和モノ7インチのダンボール買いや台湾や千葉のリサイクルショップディグを経て、日々バージョンアップを続けている。ラジオっ娘(Lady oh!)茅ヶ崎サンライズ (アルバムバージョン)や 可愛かずみ/春感ムスメ から 台湾ディグの異邦人の北京語カバーなど、ディープな歌謡曲展開。楽しかった。

7番手は高円寺のアイドル、高橋優衣。今回のイベントは彼女の協力無くしては実現しなかったです。本当に感謝。

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彼女の選曲は、その明るくフレンドリーなキャラクターと少し違って、どこか内省的で深い知性を感じさせる雰囲気がある。須山公美子からの謎のドラマレコード、謎の韓国語アイドル歌謡、杏里、大野方栄のシャカタクカバーなど幅広いジャンルをさらっと横断する様も楽しい。

8番手はキーガン加藤。いつもフライヤーやステッカーのデザインを引き受けていただいています。今回のゲスト前のトリをお願いするのは加藤さんしかいないと思いました。

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木下忠司 / 特捜最前線のテーマ から始まるジャジー&サイケな和モノ。 中川レオ / かもねぎ音頭 、小沢昭一 / 土耳古行進曲 、畑中葉子 / ロミオ&ジュリエット’79 のコンボでフロアをロック。

そしてスペシャルゲストは馬場正道さん!

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韓国ロックから始まり、超絶かっこいいインドネシアグルーヴを経ての監獄ロック邦カバーのコンボ、50年代和モノ連発で昇天しました。純粋なリスペクト。凄いなあ。

その後B2B突入で大盛り上がりの末にお開きとなりました。

下記リンクでアーカイブが観られます。

 

https://twitter.com/selfstyleartist/status/967309221950734336 

 

次回も準備を進めております。

整いましたらおしらせしますので、ぜひ。

 

 

 

 

 

 

 

猟盤日記20180223

仕事が忙しい時は現実逃避した別人格の自分が私の知らぬ間にヤフオクで落札しててレコードがドンドン届いたりするので油断ならない。そして今日もとんでもないレコードが届いていた。

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京本政樹/煌〜十二星座の女たち

まず里中満智子先生の描いたジャケがインパクトという言葉では表現しきれない「何かヤバイものを見てしまった」という気持ちを掻き立てずにはおかない。全曲作詞を里中先生が担当しており、京本政樹とのデュエットも披露している。背徳的な妖艶さという点では和製プリンスの称号は岡村靖幸ではなく京本政樹にこそ与えられるべきだろう。白眉はやはりB1の「感じているから」。度を超えるシンセの煌びやか音がどんなフロアも亜空間のプラネタリウムに変えてしまうはずだ。

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カルメン/ 噓みたい⁈

ゴールデンハーフの曲のカバーかと思いきや、こちらがオリジナル。ゴールデンハーフ版を聴いた時はそれほど良い曲だと思わなかったが、これは噓みたいに素晴らしい。「2016年にRSD限定で発売された新譜7インチ」と言われたら信じてしまう。いろんな意味で完璧な一枚。

そして明けて本日2/24(土)はこちら。

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音盤消費組合 RE-COOP Extra edition
2/24(土)高円寺コネクシオン 17時〜 24時

charge free/drink order 供託金制
GuestDJ 馬場正道
DJs高橋優衣/名人/west hill 樽蔵/DJダンボール/キーガン加藤/ブーマー先輩/二ペイ/西山亮

B2B参加自由

今回の音盤消費組合は渉猟家・馬場正道氏を招いての開催。弊会組合員に加えて高橋優衣、名人の両氏も参加の特別篇です。「購入した音盤はDJプレイによって広く共有されなければならない」という理念の元、一同入魂の選曲をお約束いたします。ご賛同いただける方は供託金を投げ銭ドネーションにてお願いいたします。

 

よろしくお願いいたします!

 

 

 

 

猟盤日記20180220

仕事が終わって五反田で解散になったので、10年くらい振りに、レコード屋と鯛焼き屋の間の境界を彷徨う名店、ダ・カーポへ。

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ベーコンと玉子入りの鯛玉を注文したら時間がかかるとの事で、その間レコードを見る。たしかに昔もそうしていたような気がする。違うのは大きなテーブルが据えられていることとレコードの量が大幅に減ったこと。コーヒーと焼き置きしてある鯛焼きも頼んで、食べながらレコードを見る。尻尾には秘密の口直しがあるので頭から食べるように言われる。これも昔と同じ。

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レコードは安くもないが高くもない絶妙な町レコ価格。面出しされてるマーク・アーモンドの「復活」は1500円だった。買おうと思ってたレコがあったが値札がないので、おかあさんに聞いてみた。

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シャカタク/ ナイトバーズ

「懐かしいねえ、シャカタク。最近の人はあまり聴かないでしょ」とおかあさん。元々はジャズの専門店だっただけあって、フュージョンにも詳しい。「いやいや、最近また流行ってるんですよ」と私。値段は800円でとのこと。「うちのレコードは大体状態いいんだよ。でもコレクターには売りたくないんだよね。しまい込まずにちゃんと聴いてもらえる人に買ってほしいから高くしない。『帯付きないの?』とかいう奴には『レコードは帯で聴くもんじゃねえよ』と言い返すんだよ」今はパートとして店で働いておられるけれど、レコードの値付けは任されているらしい。絶妙の値付けに唸りつつ購入を決めた。レコが少なくてもそれほど安くなくてもここで買いたくなる店だ。

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「ナイトバーズ」と焼き上がったばかりの鯛玉をいただき失礼しようとしたら、「そこにスタイルカウンシルあるよ。シャカタク聴くならその辺のも聴くでしょ」と。でもすぐに買うのはこの店ではもったいない気がして、「また鯛焼き食べに来た時にレコード買いますね」と答えて五反田を後にした。