旋盤日記20171208
うたごころ 2017冬 @ 高円寺コネクシオン。女性ボーカルオンリーの会です。店主小池さんの藤圭子の「夢は夜ひらく」からスタート。歌謡曲からレッドツェッペリン、フレンチポップスにいたるセットで後半は初めて見る盤が多かった。それを受けての私のセットリスト。
1.Nina Simone/My Baby Just Cares For Me
2.Pink Martini & Saori Yuki/Paff
3.森山良子/カフェテリア
4.丸山圭子/あなたにつつまれて
5.太田裕美/恋愛遊戯
6.やまがたすみこ/夢色グライダー
7.ハイファイセット/スクールバンドの女の子
8.Nancy Nova/Akiri Nonstop
9.NOVO/この星の上で
10.渡辺マリ/東京レジャー娘
11.マーガレット/逢えば好き好き
12.マッハ文朱/ダンズビロック
14.中原めいこ/今夜だけDance Dance Dance
15.Carrie Lucas/Keep Smiling
続く松尾さんは「真夜中のドア」のカバー曲から門あさ美、香坂みゆき、金井夕子、田中好子、いしだあゆみ、高橋真梨子などライトメロウなセットで、シメはジャニス・イアンの「ウィルユーダンス」。
女性ボーカルは、DJの趣味が出やすいくくりかもしれない。またやってみたいです。
猟盤日記20171205
久しぶりに自分の主戦場の一つ、レコファン渋谷のエレベーター前に。ご無沙汰だったせいか、いつもより大幅増の26枚、80年代アイドルものを中心に抜く事が出来た。
中山美穂「ツイてるねノッてるね」「色ホワイトぶれん」
状態の良い中山美穂が集中投下されていたので、こちらの2枚を。松本隆筒美京平と竹内まりや。中山美穂は当時の日本のポップスの最も上質な部分を担った歌手なんだなと。
丸山圭子「あなたにつつまれて」
素晴らしいソフトロック歌謡。状態も良くてとても満足。なぜこのレコが100円箱なのかと驚くことは最近なくなった。レコードの価値と価格は本質的にはなんの関係も持たないのだと理解出来るようになったからだ。
和田加奈子「パッシングスルー」
三菱ミニカのノベルティレコード。B面の「冬のサブリナ」がモータウンビート。ぶっきらぼうな歌い方に良く合っている。
少女隊「BYE BYE ガール」
モータウンビートをもう一枚。少女隊はいろんなタイプの曲にトライしていて、しかも名曲多し。飽きがこないしコンプしたくなる。
菊池桃子「Nile in Blue」
菊池桃子はイメージ的にはウイスパーボイスで一見うまくなさそうに思えるが、実はものすごく歌の表現力が優れていて音楽性が高い。当時の事務所がバンド(ラ・ムー)をやらせた時は世間をポカンとさせたが、ちゃんと彼女のレコードを聴くと、耳の良いブレーンがいたことがわかる。このレコードも完成度が高くて驚く。鷺巣詩郎のアレンジに負けていない菊池桃子の歌の魅力。
探していたレコが50円箱に。本日一番の収穫かも。B面の「コラソン」もカッコいい。
ヤフオクではこちらを落札。
森山良子「C’EST FINI」
先月末神田エクストラベルトで「カフェテリア」を聴いて速攻入札。7インチは残念ながら見つからなかった。シナトラの曲のアレンジを多く手掛けたゴードン・ジェンキンスが全曲アレンジ。音が素晴らしく豊かで、アルバム通して聴いても酒が進みそうな名盤。
旋盤日記20171202
コネクシオン レコードの会 @高円寺コネクシオン、関口さん、秋房さん、高橋優衣さんとコネクシオンでお馴染みのDJに加えてラグジュアリー歌謡の藤井陽一さんと豪華なメンツ。とても楽しい一夜でした。
忘れないうちにセットリストを。
関口さんのチャールストン歌謡を中心としたセットに続いての一巡目
【一巡目】
1.Kalyanji&Anandji/Kundans Hideout
2.サニートーンズ/恐怖の町
3.The Shagri-LAs/Sophisticated Boom Boom
4.Gary McFarland/Wine & Bread
5.南佳孝/テーブルにひとびんのワイン
6.Joe Bataan/Cycle of Me
7.Buddy Rich Big Band/Love and Peace
8.水前寺清子/だめでもともと
9.白雪姫 李美子/가는봄 오는봄
10.森山加代子/ズビズビズー
その後秋房さんのチャプスイロックやヤマスキなどカタコト日本語ガラージから亜モノ欧モノ和モノを横断する多彩なセット。
藤井陽一さんは、ゴンチチからの堂々たるアーバンな80sセット。
高橋優衣さんは、ラテンから80sまで幅広いジャンルからのアダルトなムードの選曲。
ニューウェーブ色の強い雰囲気になるかと思ったら、多彩でリラックスした良パーティーでした。
すかさず藤井さん2巡目。関口さんと私でリクエストしたのもあって、洋楽交えてのセット。日本のポップスのルーツを押さえた選曲はやはり見事でした。
その後関口さんの2巡目を経て私。予備で持ってきたレコードでいきあたりばったりのセット。
【2巡目】
1.布施明/LANA
2.浅香唯/ヤッパシ...H!
3.京本政樹/ジンにまぎれて
4.桑名正博/スコーピオン
5.山本翔/デビル・ウーマン
6.渋谷哲平/デビル・ウーマン
7.デビル雅美/サイレント・グッバイ
8.関敬六/商売繁昌
9.のりお・よしお/MAIDO
10.ミス花子とじゃんぷあんどじゃんぷ /好っきやねん
11.木原さとみ/カーニバル
12.早瀬優香子/ 2/3アミノコデジ
13.NOVO/白い森
14.さだまさし/長崎小夜曲
15.稲垣潤一/1ダースの言い訳
16.Nancy Nova/Akiri Nonstop
17.和田弘とマヒナスターズ/女っぽいね
18.沢たまき/そんなに耳をかまないで
たっぷり1時間やらせていただき、楽しかったです。また機会があれば!
猟盤日記20171127
最近やっている仕事の現場から近いので行く回数がさらに増えているHMV渋谷。結構久しぶりに2階へ。
Joe Bataan「Call My Name」
このレコって青じゃなかったっけ、と思ったら2005年に出たものの再プレスだった。ブーガルーのレジェンドの復帰作。なぜ色を変える必要があったのかはよくわからないが、入手出来たのは素直に嬉しい。ちょっと枯れかけたボーカルも素晴らしい味になっている。「Cycle of Me」はどんな年代の曲とも繋がる奇跡的な間口の広さを持っている。
OST「Bombay The Hard Way」
アメリカのミックス制作者と共作ミックスを作っていた時に、自分が繋いだサニートーンズ「恐怖の町」に続けて彼が繋いだのがこのレコの中の一曲だった。サウンドトラックと書いてあるが、実際はDJ SHADOWが60-70年代のボリウッド映画をサンプリングして作った架空のサントラということらしい。ジャケからも漂う妖しさに満ちていながらも、サウンドは今仕様なので使いやすい。
ヤフオクではこちらを落札。
中原めいこ「ココナッツハウス」
収録曲「今夜だけDance Dance Dance」が現在着々と値を上げているが、アルバムは相変わらず安い。「Gemini」も当時よくラジオで流れていた曲でとても好きだった。
コネクシオンでのイベント前に少し時間があったのでRAREの安レコ箱を覗く。
稲垣潤一「1ダースの言い訳」
ヒット曲なので何度も耳にしているはずなのに今聴くと新鮮。アレンジがとにかくカッコ良い。こういうレアでもなんでもなくてどこででも安く買えるけど素晴らしいレコと出会い直すために100円箱を掘っているんだなぁと改めて思う。
猟盤日記20171119
仕事で行けないと諦めかけていた両国レコード天国@RRRだったが、思いのほか早く終了したため夕方に駆けつける。
時間もないしもうあんまり買えないだろうと思いきや10枚以上抜けた。
デビル雅美「サイレントグッバイ」
女子プロ界のレジェンドによるアーバン名曲。とにかく歌が上手すぎる。プロレスの曲ではなくドラマ主題歌だという点にも注目。
安田純子「50moon」
NASA25周年の大スペースシャトル展イメージソング。でも宇宙感はあまりなく80年代のタイアップソングらしさがある。決して歌がヘタなワケではないのにどこか危うげに聞こえるのが何度も聴きたくなる不思議な魅力がある。
芝章子 相原洋子「ズンパ音頭」
岸野雄一さん出品の5枚で300円コーナーから。意味不明すぎる歌詞のユルさも、ちょっと沖縄民謡っぽい歌い方も最高。
谷洋子「志紀学園のうた」
大阪にある志紀学園の学校レコード。なんとなく気になって抜いたら、岸野さんから「そういうのもちゃんと抜くんだね」と。数の子ミュージックメイトさんのために地方に行った時は、校歌とかの学校レコードを買うようにしているのだとか。内容は校歌ではなくノリの良い応援歌で、B面のマーチも良い感じ
これを抜いた時には岸野さんは「いいのあったねー」と嬉しそうな表情をしていた。健さんの訥々とした語りと不器用な歌がいつまでも聴いていたくなる。たしかにこれは良レコでした。
沢たまき「そんなに耳をかまないで」
もうタイトルだけで買うしかないと思わせる一枚。ムーディーなジャズ歌謡で作曲はいずみたく。最高の一枚。
和田弘とマヒナスターズ「女っぽいね」
ハマクラ先生の曲は本当にハズレなし。歌詞の最後につけられる「ぽい」の部分がとてもキュート。マヒナは他にもいっぱいあったので、持ってないのは全部買っておくべきだったと後悔。
立川清登「No.1パーティー」
珍盤亭娯楽師匠出品の箱から。説明不要の名盤がお手頃価格で。噂だと結構な高額盤が信じられない値段で出ていたっぽい。
ネット購入した盤も届いた。
早瀬優香子「2/3アミノコデジ」
名曲の多い早瀬優香子だけれど、これが一番好き。「空想のヨーロッパ」という雰囲気がいかにも80年代っぽい。作詞のCEClLは早瀬さんご自身の変名なのだとか。
旋盤日記20171125
音盤消費組合 RE-COOP vol.1 @高円寺コネクシオン、ご来場くださった皆様ありがとうございました。ゲストDJの湯浅学さんに加えて畑中葉子さんもご来場いただき、大変盛り上がりました。
今回は私が一番手で皆様をお出迎え。セットリストは以下の通り
1.ときめきに死すメインテーマ/塩村修
2.For what it’s worth/Sergio mendes & Brazil’66
3.Shout/tears for fears
4.与作/ 北島三郎
5.I Want a chance for romance/Hector Rivera
6.恋のサンポラレ島/ピンキーとキラーズ
7.エイトマン/庄野真代
8.Smoky/Char
9.Jack Miraculous /Gino Vanneli
10.We are Always Sweethearts /Boz Scaggs
11.Eccentric Person,Come Back to Me/大野方栄
12.ウェザーリポート /一十三十一
13.高気圧ガール/山下達郎
14.魔法/サニーデイ・サービス
15.The Story of Someones Shoe /Style Council
16.Liaieh/Bernald Purdie
17.BLOW YA MIND/Koji1200
18.琥珀色の街、上海蟹の朝/くるり
続くキーガン加藤さんは、謎のUFOものからイエローマジックカーニバル、日本テレビ音楽出版の非売品コンピのグルーヴィな「ガンダーラ」、前野曜子「スペースコブラ」、ARB、野球探偵団、井手健介「おてもやん」などなど、独自のロジックで構築されたセット。加藤さんの音楽だけでない幅広い分野に渡る博覧強記ぶりが良い消費出してました。
3番手はレペゼンレコードコンビニのDJダンボール。前回に続いてのアナログオンリーセット。オー!ペネロープ、笠井紀美子「バイブレーション」のクラブエディット、サロメの唇、がんばれジャイアンツ、バンキッド、ガメラのソノシート、へんな女、Punch&Mightyからの流れでキリンジ「エイリアンズ」。フロアを掴んで大量の投げ銭をゲット。守備範囲の広いフレッシュな消費には驚愕。無職なのに!
続いては大阪からやってきたブーマー先輩。阪急のユニホームで完全正装。富永一朗「ゴーゴーカープ」からぶち上げてプロ野球と韓国モノの応酬でフロアを一気に亜空間へ。その後畳み掛けるようにマーチを連発、一瞬自分が何をしにここへ来たのか忘れそうになりました。
組合員最後のDJはwest hill 樽蔵。車の爆音から西部警察、トランプスディスコテーマ(なるほどザワールド)、スタートレックのテーマ(ウルトラクイズ)の流れでシャカタク「ナイトバーズ」のブッコミ。この時点で今夜のMVP決定でした。その後も「ゴーストブスターズ」「零心会のズンドコ節」、慎之介&マーシー、とんねるず「一気」と容赦なく連打。
音盤消費組合員諸氏が強いなと思うのは、彼らがとにかく誰よりも現場に行き倒しているという点。それが音盤の消費にもダイレクトに現れている。流行っている音楽を追っているだけではわからない、現場で「強い音」とは何かを知る者だけが成し得る消費のグルーヴ。知識や財力だけでは到達出来ない高みがある。
この後ゲストDJの湯浅学さん登場。今回から組合員がリスペクトする方をゲストDJとして呼ぶことして、やはり最初にお呼びするのはこの方だろうと満場一致で決まった。選曲の素晴らしさは私がコメントするまでもありません。
お客様として畑中葉子さんもいらしていて、湯浅さんと遠藤賢司さんについてお話しされていました。
説明するまでもありませんが、湯浅さんは亡くなる直前に発売された「東京ワッショイ」などの再発7インチのカッティングを担当されていて、畑中さんは昨年発売したアルバム「Get Back Yoko」がエンケンさんの紹介でディスクユニオンから発売されたという縁があり、この日は奇しくもエンケンさんの月命日でした。何か不思議な力を感じないではいられない一夜でした。
猟盤日記20171118
新宿で夜に用事があったのでディスクユニオン新宿中古センターへ。特価品を除く全品10%オフとのこと。普段はあまり見ないソウルの特価品箱から
Intruders 「(Win, place or show)She’s a winner 」
競馬のファンファーレのメロディから始まるコーラスワークが爽やかなディスコチューン。Intrudersはフィリーソウルの源流的存在らしい。CDでは聴いていてMixに使ったこともあるぐらい好きな曲だけど、アナログは入手困難だろうと思いこんでいたが200円で買えるとは。
Bobby Womack「Greatest Hits」
タランティーノの映画にも使われた名曲「Across 110th Street」は7インチだと高額盤の部類に入ると思うが、これは100円。音質もそれほど悪くないし盤質も良い。ジャケに書かれたボビー・ウーマックのイラストもキュートだ。
邦盤7インチ100円も続けてチェック。
志摩さち子「ネオンの女」
キャバレー系自主盤。壺山社長宛てのサイン入り。ジャケ裏にはキスマークも。珍しい苗字なので調べてみたら、どうやら都内にある割と大手の建設会社の社長さんっぽい。盤はというと針を落とした形跡もないぐらいにピンピンだ。聴かずに売ったのか、壺山社長!志摩さち子さん自体は昭和59年にビクターから「志摩幸子」としてデビューされていて「いわき絶唱」などのヒット曲もあり、ラジオ日本で「ミッキー安川の朝まで勝負」という深夜番組にもレギュラー出演するなど大活躍だ。「ネオンの女」はディスコグラフィには記載されていないのでこれは下積み時代にリリースしたんだろうか。B面の「幸せ鳥」はチルチルミチルの青い鳥をテーマに、幸せを探すホステス・ミチルさんの心情を歌っていて極めて興味深い。
久美悦子「裏町エレジー」
特筆すべきはB面の「ポンチャチャ節」。「捨てましょう捨てましょう お金の苦しいやりくりも 捨ててしまえば夢がある」と、自己破産する人の心情を軽やかに歌い上げる。ポンチャポンチャ歌うのんきな男性コーラスも味わい深い。
緑川アコ「ふうてんブルース」
和ブルースの名曲。意外に歌詞のメッセージは前向きで力強い。B面の「クールに行こう」はコーラス含めクールファイブっぽい。このクールはクールファイブのクールなのか。だとしたらとてもクールだ。
通常の7インチコーナーからも2枚。
のりお・よしお「MAIDO」
ブルースブラザーズ風の衣装ののりおよしおがカッコいい。「スタンドバイミー」をレゲエアレンジを上方よしおが甲高い声で歌い上げたB面「カモナ・ペーパー」が評価が高いが、A面の「MAIDO」も西川のりおの歌がブルージーで素晴らしい。作曲は柳ジョージやJ-WALKなどにも曲を提供している増田俊郎。
同じようなブルースブラザーズスタイルのジャケをもう一枚。
犬の鳴き声をサンプリングしたディスコ。ひねりのない安直な発想が清々しい。こうした企画モノディスコは見つけると買ってしまいがち。