猟盤日記20170507
連休最終日なのでせっかくならば行ったことのない店にと、北千住のFandango!Recordsへ。
北千住は昔働いていた町だが、レコ屋には一度もいかなかった。東口商店街を進んだ雑居ビルの2Fにある店でいわゆる町の中古レコード屋さんという佇まい。
入って7インチを漁っていると、常連と思しき男性が私が触っている新入荷箱に手を伸ばしてきて、なんとなく嫌な気分に。
その後、その常連さんは店の人に向かってやたらと大きな声で「あのレコードはヤフオクならいくらで売れる」とか「〇〇のレコードを帯つきで手に入れたので転売する」とか話しはじめるのですっかりシラけてしまった。
まあ、悪気もないだろうし仕方ないことなんだろうけど。
とりあえず3枚抜いてレジへ。
竹本孝之「てれてZinZin」
しばらく前から探していた一枚。100円箱にありそうな盤でもあるので、ちょっとお高めなような気もするが、せっかく遠出してきたので抜いておいた。
歌詞の素晴らしさは言わずもがなだが、投げやりでぶっきら棒な歌い方が、なんとも形容しがたい味がある、愛さずにはいられない一枚。
加橋かつみ「ニルスの不思議な旅」
元タイガースの加橋かつみがゴダイゴの事務所に所属している時に残した一枚。
タケカワユキヒデの美メロを、屈折を隠しきれない加橋のボーカルが歌い上げ、唯一無二の世界を生み出している。
というと明らかに言い過ぎだが、不思議なイノセントさが心に残り、知らぬ間に口ずさんでしまう。B面も素晴らしい。
店主は「ノイズがあるかもしれないのですが大丈夫ですか?」と丁寧に教えてくれた。こういうレコード愛を感じる対応を見るととても良い店なんだなと思う。
盤面を見る限りキレイなので購入。エタノール水で良く磨いたら、ほとんどノイズは気にならないレベルだった。
表に「鈴木宏昌 JAZZ FUNK!」と書かれていたので買ってみた。
OSTというよりは今でいうドラマCD的なもので、この一枚に「海のトリトン」の全話のストーリーがダイジェストで収録されている。思わず聴き込んでしまった。
鈴木宏昌のファンキーなトラックはもちろんカッコいいのだが、使い方はちょい難しそう。
北千住といえば大はしの肉どうふでも食べたい所だが、土日休みなので大人しく帰路に着く。
途中梶ヶ谷で降りて、中々行けなかった「とんかつ華家」に。
住宅街にある小さなお店だが、SHISHAMOのゆかりのお店として有名。
シンリズムのサインもあったりして、若手ミュージシャンの聖地的な空気も。
とんかつは衣がカリッとして肉は柔らかい。調子に乗って大きいのを頼んだら苦しくなるくらいお腹いっぱいになってしまった。
猟盤日記20170506
休日を利用して前から行ってみたかった「中古レコードのタチバナ」へ。
六角橋から3年ほど前に鴨志田町に移転したのだが、鴨志田町は20年以上前に暮らしていた町でもある。昔住んでいた町に中古レコード屋が出来るなんて思ってもみなかったので、なんとも不思議な心持ちで青葉台からバスに乗った。
新しいお店という感じではなく、もう長くこの地で店を構えているような風格があった。
とりあえず7インチを探ってみたが、5分と経たずに出くわしたのがコレ。
フジテレビの刑事ドラマ「大捜査線」の主題歌。何年か前から探していたものの中々お目にかかれずじまいだった一枚。しかし値段はかなりのお手頃価格だった。同じ刑事ドラマ主題歌の水谷豊「カリフォルニアコネクション」と相性がいい曲と思っていたが、元ネタはアリス「チャンピオン」だったことを最近知った。
泉谷しげる「野性のバラッド」
ライブのクライマックスで演奏されるおなじみの曲。高校生の時友人にライブ録音のテープを貰って繰り返し聴いていた記憶がある。騒ぎの好きな俺について。
7インチ出てたの知らなかった。
コワモテジャケが続いたので次はこちら。
吉永敬子「子猫物語」
映画音楽しばりのDJの際に使って
その魅力を再確認した一枚。
待望のアナログをゲット。
いつまでも聴いていられるなあ。
山下達郎「あまく危険な香り」
ゆうせん落ちなのでジャケ不良で安くなっていた。ここのお店は盤質やジャケ状態の査定が厳密らしく、ジャケ不良のものはちゃんと安値なっていて信頼出来る。
オリジナルラブ「接吻」へと繋ぐといい感じなのだけれど、そちらは高すぎて入手出来ない。
石川セリ「ムーンライトサーファー」
これから夏に向けて季節ものの準備もしておきたいので。
当時ラジオでヘビーローテーションされていたからか、夏と言えば条件反射的にこの曲が思い浮かぶ。
サビは何度聴いてもグッとくる。
店の奥にはストックと思しき盤が山のようにあったので、またゆっくり来たい。
店でビールも飲めるとのことだったが、今度来た時飲みながらゆっくり探してみたい。
帰りは歩いて駅まで。途中にいい匂いをさせているハンバーグ店があったが、ちょいとお高めだったので、隣のガストでハンバーグとビール。
それから洋菓子のメイプルでシュークリームも買って帰った。
猟盤日記20170503
休日出勤の仕事終わりで渋谷レコファンの50円箱を漁る。
いつも通りキッチリ10枚抜かせていただきました。
工藤夕貴「シンデレラリバティもへっちゃら」
50円箱では初めてみたので抜いてみた。
舘ひろし「朝まで踊ろう」
安定のスタンダードナンバー。
90年代初頭に銀座のダンスホールで
アルバイトをしていた時に、バンドがこの曲を演奏すると盛り上がっていた記憶がある。
B面の「マンハッタンブルース」も素晴らしく、いわゆるダブルサイダーの一枚。ジャケも最高。
大沢誉志幸「その気XXX」
最近自分の中でブームが再燃しつつある大沢誉志幸。
当時なんとなくアバンギャルドな雰囲気の曲というような認識だったが、今聞き直してみると、丁寧に作られた楽曲のセンスの良さに驚く。
1986オメガトライブ「スーパーチャンス」
カルロス期のオメガトライブは名曲多し。明け方近い時間にこの曲で盛り上がっている現場は、何度か見た事がある。
もんた&ブラザース「KOBE」
神戸出身なので神戸関連楽曲として義務的に購入したが、改めて聴くとジャジーなアレンジでとても素晴らしい。
マイケル・フランクス「Antonio's Song」に繋ぐと何かがこみ上げて来そうになる。
猟盤日記20170424
ストレスフルな状況が続く中、「夢中人」7インチが諦めきれず渋谷のユニオンへ。当然残っているはずもなく、深い悲しみを安レコ箱にぶつける。
1000円未満のレコードを2枚以上買うと半額になるというので、5枚ほど抜いてみた。まずストリートスライダーズを2枚。
中学生当時、クラスのちょっと音楽にうるさい男子や女子がスライダーズスライダーズとやたらと口にしていたが、結局一枚も買わずに今に至る。安レコ箱には入りそうにない印象があるこのバンドの7インチが2枚あったので抜いてみた。当時感じていたよりもポップな印象。
人気まんが家DJレコード(りぼん付録ソノシート)
一条ゆかりら人気少女まんが家のDJプレイがコンパイルされたレア盤が300円で手に入るなら買うよね。
一度ハードオフで手に入れたのだけれど、再生不可能なぐらいのソリで廃棄した一枚。深く考えず軽いノリで作られたレコード感がなんとも味わい深い。
猟盤日記20170414
長らく拘束されている重めの仕事の合間に、エアポケットのように生まれた空白を利用して東陽町のダウンタウンレコードへ。
この店が凄いと思うのは、良いレコードがとても安く売られていることと、100円レコにまで丁寧な店主のポップがつけられているので、普段買わないようなジャンルにも手が伸びる。
自分の生活圏からは少し離れているのだけれど、電車代をかけてもくる価値のあるお店だと思う。
ここで2枚購入。ソファに座って試聴していると店主がコーヒーを淹れてくれたので、ゆったりとレコードを楽しむことが出来た。
Horst Jankowski/Jerusalem
「A Walk in Black Forest」収録の一枚。
アメリカ編集のベスト盤。とてもコーヒーに合う。
7インチは高騰気味の「イエローマジックカーニバル」収録。それ以外も筒美京平や浜口庫之助の曲なんかが入っていて、捨て曲なしのいわゆる名盤。矢野顕子作詞作曲の「GOTANDA」はさりげなくヴィブラフォンでカル・ジェイダーが参加していたりして驚く。
それから浜町に移動。秘密の任務を終えた後駅前中華で一杯。ひとときの空白を締めくくりました。
猟盤日記20170405
打ち合わせで調布に行くことになり、せっかくなのでタイムマシーンに寄ってみようかと思ったが、電車の乗継を間違えて時間が足りなくなり断念。
せめて台北飯店で牛スジカレーチャーハンをと思ったけれど、こちらも間に合わず、仕方ないので宇奈ととでダブルうな丼を食べる。
打ち合わせ後、吉祥寺に移動。
取材終了後、閉店間際のココナッツディスク吉祥寺店へ。
広い店内だが、閉店まで20分しか時間がない。急いで7インチを見る。
買わずに済ませようかと思ったが、
見ている最中にDJのお誘いメールが来て
「ネタ仕込みだから」と自分に言い訳しつつ2枚抜いた。
今井美樹「彼女とTIP ON DUO」。
昔カラオケで誰かが歌っているのを聴いて、「思い出してなんかあげないわ」と歌うサビの可愛らしさに感動した一曲。アナログが出てたことも知らなかったので、再会を祝して購入。放送局で使用されてたっぽいナンバリング入り。
もう一枚、「Hey Mr.Melody 10th Aniversary Record 」
やけのはらのリミックス曲を集めたCDのダウンロード特典だった「Yokohama Disco Boogie 」が、かつてアナログで発売されていたことを最近知り、しばらく探していたがようやく遭遇。付録のCDが付いていないせいか、相場に比べて安く売られていたので購入。mixcloud に上げたミックスに入れた時も、世界各国のリスナーが強い関心を持ち、多くの質問を受けた一曲でもあった。
どこを探しても見つからず、ヤフオクでも高値で、購入を諦めかけていた所だったのでとても嬉しい出会いだった。