猟盤日記20190217
あちこちのレコ屋でインストアイベントがやっていたので、ちょっと出かけてみるかとHMVコピス吉祥寺へ。100円レコ箱を漁ろうかと思っていたら、100円レコのDJ掛け売りイベントがやっていたのでしばらく近づけそうにもない。イベントの様子を耳で聴きつつソウルやラテンの7インチを掘っていたら、いろいろ掘り出しものが。
Dave Cortez and the Moon People/
Happy Soul(With A Hook)
先日100円レコで抜いた盤の元ネタが。超絶カッコいいドラムブレイクとタイトゥンアップ調のオルガンが絡む最高の一枚。リイシューものかつ盤質悪いという事で、相場の3分の1以下。洗浄したらノイズもほぼ消えた。
Shirley Scott / Soul Sauce
女性オルガン奏者の草分け的存在のシャーリー・スコットのラテンジャズアルバム Latin Shadows のSeven Up レーベルからの7インチカット。Soul Sauce は女性ボーカルをフューチャーしたラウンジジャズ、B面の Hanky Panky も至ってグルーヴィ。そして音質もいい。これが500円しないというから驚き。
SESSE / Vundumuna
ケニアのアフリカンバンド、ブンドゥムーナによるサントリーのスポーツ飲料のCMソング。プロデュースは石川晶。アフリカの土着感と80‘s的な洗練された感じが同居してカッコいい。
猟盤日記20190215
HMVのウェブストアはほとんど使った事がなかったのだけれど、探していた再発盤安く出ていたので購入。
Yusef Lateef / Eastern Sounds
61年のオリジナル盤ではもちろんなく、91年のリマスター盤の再プレス。Nujabesの Final View のネタとして Love Theme From Spartacus が使われた2000年代前半頃に知って、2007年にネットで出回った℃-uteの 「都会っ子純情」のMVマッシュアップで改めて衝撃を受けた。音を差し替えただけなのに不吉さに満ちていて、あの動画は本当に凄かった。3拍子のジャズというのはなぜこんなに心を鷲掴みにするのか。もう℃-uteも解散した事だしアナログで持っておいても良いのではないかと、ふと思った。
猟盤日記20190214
仕事終わりでHMV渋谷。追加もなくもう何もないだろうと思われた100円ジャンクから3枚抜いた。バレンタイン向けの盤もあった。
V.A. / 愛のプレリュード
明治製菓のおそらくバレンタインデー用と思われる販促レコード。「ある愛の詩」や「シェルブールの雨傘」など定番のロマンティックな映画音楽にのせて仲村秀生による詩の朗読が重ねられる。淋しい女性が愛する男性への切々とした想いを語るというかなり重めの詩。これを女性からもらったら戦慄せざるを得ないだろう。なぜかアルバムタイトルとなっている「愛のプレリュード」は収録されていない。
OST / ラブコール HIROKO 翔んだカップル オリジナル盤
映画「飛んだカップル」のオリジナルサウンドトラックとは別に発売された、劇中の名場面の台詞音声と小林泉美によるサウンドトラックをミックスした企画盤ピクチャーレコード。薬師丸ひろ子が風呂場で歌う「異邦人」とかも収録されている。小林泉美の初期仕事。
USCトロージャンマーチングバンド / ファイト・オン!トロージャン
有名アメフトチームのマーチングバンド1977年の実況録音盤。アメリカのトップオブ身内音楽。衣装がスペクトラムっぽい。スライの Dance To The Music とか、ドゥービーズの Takin’ It to the Streets とかのカバーも収録。
猟盤日記20190207
20年以上求めていた盤をついに入手。実は手に入れる機会は結構何度もあったのだけれど、その度に悩みに悩んで「自分にはまだ早い」と敬遠してしまっていた。今回久々の遭遇に当たりついに覚悟を決めた。
平岡精二 / ナイトクラブの片隅で
日本のヴィブラフォン奏者の先駆的な存在として知られ、「爪」や「あいつ」などのヒット曲を手がけた平岡精二の本人歌唱アルバム。ペギー葉山とは青山学院の先輩後輩で、恋人同士でもあったらしい。佐野元春と佐藤奈々子も青山の先輩後輩カップルだったよな。平岡はペギーと別れた後も彼女の事が忘れられず生涯独身を貫いた。旗照夫に歌わせた「あいつ」はペギー葉山に向けたメッセージソングとも言われており、本人歌唱で聴くとより味わい深い。「謎の女B」は平岡の怪しげなスキャットが炸裂する珍品歌謡として知る人ぞ知る存在だったが、エゴラッピンや渚ようこがカバーして今では昭和歌謡の代表曲のひとつになった感もある。そして名曲「よう子ちゃん」。静かな狂気を湛えたその作品世界を岸野雄一さんのミックステープ経由で知った時は恐ろしい世界の裂け目を覗いてしまったような心地になったものだけれど、CD化もされているので今となっては音源入手自体はそれほど難しくはなくなった。しかしこうしてオリジナル盤を我が家にお迎えする事になるとは全く不思議な気分だ。