猟盤日記20180519

新橋の古本市で喜納昌吉&チャンプルーズの「ハイサイおじさん」が売っていたが、値が高く手が出なかった。その時ふと思い立ってスマホ検索しAmazonで注文したレコードが届いた。

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French Frith Kaiser Thompson / Live,Love,Larf&Loaf

30年前FM東京いとうせいこうがディスクジョッキーをしていた「FMブランニューウェーブ」という藤原ヒロシ松沢呉一押切伸一らが雑多な最先端情報を紹介する番組があって、インターネットのない時代に貴重な情報源として聴いていたのだけれど、そこで紹介されたものの中でもとりわけインパクトがあったのがこのレコードだった。来日中にパイドパイパーハウスに立ち寄ったヘンリー・カイザーが店内で流れていた「ハイサイおじさん」に衝撃を受けて、その場で歌詞をローマ字で書き取り、カバーしたという逸話と共に紹介された。カタコトながら情熱と愛に満ちたカバーに深い衝撃を受けて、翌日すぐに青山にパイドパイパーハウスという店を探したが見つけられず、仕方なく六本木WAVEにいくも品切れで入手出来なかった。今では気になった曲は5分もかからず見つけ出して注文出来るが、当時はほとんど入手出来ないし、そういうニッチなものを扱うレコ屋を探し出す術もなかった。あったのかもしれないが、自分にはそういう才能がなかった。このレコードも自分が手に入れることは出来ないだろうと諦めていたが、今になってこんなにあっさり入手出来て本当に驚いてしまう。しかも喜納昌吉より安く。伝説の店だったパイドパイパーハウスも今ではタワレコに出店さえしている。ここ5年くらいでレコードは本当に探しやすくなった事を思い知らされた。