猟盤日記20170524

リサーチのため紀伊國屋書店新宿本店へ。雑誌や新書を買い込んで荷物がすっかり重くなってしまったので、まっすぐ帰ろうかと思いつつ、アルタのHMV新宿へ。

7インチの放出棚を中心に見ていくが、イマイチ欲しいものがなくちょっと安心していたのだが、100円レコを2枚抜いた後、LPを少し覗いて帰ろうと思ったのが良くなかった。

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須山公美子「夢のはじまり」

高校生の時に友人にテープにダビングしてもらい、擦り切れる程聴いたアルバム。その後レコードで買おうと思ったらとんでもなく高値になったものしか見かけなくなってしまった。かなり安く売られていたので手に取ってすぐにレジに向かった。

なんといっても一曲目の『月夜の真空管』にヤラレる。NHKみんなのうたに出てきそうな真っ直ぐなボーカルと端正なストリングスが、少しずつズレながら狂気に頭から突っ込んでいくような世界観。今聴いても新鮮な衝撃があると同時に、80年代後半にあった日本のアンダーグランドシーンの豊かさを懐かしく思わないではいられない。バブル当時のインディーズシーンは今では考えられないほどリッチで、パンクスにカネを持たせるととんでもないことが起こるんだなと、今になってみると思う。

他の2枚は棚に戻して、これ一枚購入して退散。