猟盤日記20170205
昨年末沿線の駅にオープンしたハードオフに。ジャンク7インチ50円箱は噂通りかなりの量があったが、もう2か月も経っているからかしっかりと掘り尽くされた感があった。そんな中、裸レコだが菅原文太「無職渡世」を発見。
すぎやまこういちの編曲で、壮大な雰囲気とファンクネスが並存する名盤。もう一枚裸レコでLABELLE「Lady Marmalade」。
LPは持っているが、よくかける曲なので7インチも持っておきたい。フィンガー5「恋のダイヤル6700」「個人授業」もあったので一応抜いておく。よく100円箱で見かける盤だがいままで手にとらなかったので。
「個人授業」のB面「恋の研究」が良いアレンジ。
などなど10枚抜いて購入。
帰りに近くの「とんでん」で鶏半身揚げでビール飲んで帰宅。
猟盤日記20170128
西麻布KontactEastStudioで開催されているDJのレコード放出イベント、「音コレ」へ。
小一時間で5枚抜いて試聴。スタッフと知り合い感出してる小洒落た人がそこそこ高値のレコードを束で貴族買いするのを横目に、4枚は箱に戻して300円7インチを一枚だけ購入。
ジョーン・シェパード「I Love Being A Woman 」。おそらく岸野雄一さんの出品で、レコードコンビニのフリマでも触っているのだけれど、その時はスルーしてしまった。買えてよかった。
スタッフの方に聞いたら、開催中に随時レコードは追加される予定だということなので、また覗いてみよう。
会場近くに「かおたんラーメン」があったのでラーメン食べて西麻布を撤退。
翌日、仕事の前にいつものレコファン渋谷のエレベーターホールに。以前にそこそこ高値で買ったポール・モーリア「そよ風のメヌエット」が50円箱にあって声を上げてしまう。
B面のミシェル・フーガン「La Fete」のカバーは何回DJで使ったかわからない。あまりにも切ないので抜くことに。せっかくなので2枚使いとか練習してみるか。その近くにあったアルティミット「愛でブラジル」も合わせて抜いたが、結構相性が良い組み合わせだった。
あまり大した期待もなく抜いた井上純一「脱走特急」。意外にも後期ドゥービーっぽいAOR歌謡で良かった。
野球レコードにはあまり興味ないのだけれど、思わずジャケ買いしたのがセリーグ応援歌「六つの星」。問答無用のオールスター感が凄い。選手たちのユニゾンと細川たかしの絡み、太鼓風のドラムの味わい深さを含めて、一家に一枚感もある。
などなど、10枚抜いて会計。
まだもう少し時間があったのでHMV渋谷の100円箱を漁って、
クラッシュギャルズ「炎の聖書」を。
仕事の資料として買ったのだけれど、結構好きなタイプのレコードかもしれない。ジャケも他のクラッシュギャルズのレコードと比べて一番良い。
仕事終わってからディスクユニオン渋谷に。あまり買うものはないだろうと思っていたけど、結局3枚購入。
前日に音コレで台湾カバーものの「月影のナポリ」を試聴したのだけれど、森山加代子のものを先に手に入れたいと思っていた所だったので迷わず抜く。このシリーズは10年くらい前に弘田三枝子のものを買った。60年代の洋楽カバーに特化しているシリーズらしい。
NOVO「白い森/この星の上で」に遭遇したので迷わず抜く。再発らしいがこんなのがでていたことすら知らなかった。
価格も適性だった。
7インチ33回転で4曲全部入りというのも嬉しい。
そしてサニーデーサービス「魔法」12インチ。
サニーデーサービスは特に好きなわけではないのだけれど、この曲はMV含めて素晴らしい。ずっとアナログで欲しかったが、これも適性価格で手に入って良かった。
猟盤日記20170119
ジャンクの入荷が多いと噂のハードオフ平塚四宮店に。入ってすぐの床置きにフォーリーブス「ブルドッグ」を発見しテンションが上がる。
続いて太川陽介「Lui-Lui」も。
レア盤という訳ではないが50円箱でこれを引けたのはうれしい。
これはかなり期待が出来そうだと思って本陣である店奥のジャンク箱に挑んだが、こちらは草も生えないくらいに抜かれた後という印象。やはりハードオフは甘くない。
非ジャンクの棚も漁ってみるが、どれも300円越えと中々に強気の値付け。しかもあるのはユニオンの100円箱並み。
シカゴの「クエスチョン67&68」の日本語盤を発見したが、800円越えで購入断念。500円なら買ったのになあ。
結局ジャンク4枚しか買えずに撤退。
駅前でジンギスカンを食べて平塚を後に。
電車で藤沢に移動。藤沢のハードオフは3階建ての大型店舗なので期待が持てそうと思ったのだが、ジャンク7インチが一枚100円とかなり強気。しかも猛者が通った後らしく、こちらも雑草一本生えてない。
非ジャンクを覗くと「恋のまりも/伝説マリモ物語」があって驚いたが、1200円で完全に萎える。珍品だが自分としてはそれほど欲しいレコードでもなかったので、他の方にお譲りすることにした。というかそもそも高すぎる。高値で売ってるネットショップの価格を参考にしたんだろうけど、ほんとの市場価格はもっと安いはず。適正価格とは言い難い。こういうことされるとハードオフへの信頼が下がるのでやめてほしい。
結局それほど欲しかった訳でもないジャンク4枚を抜いてレジに向かうが、なぜかサイフが見つからず、店員さんにごめんなさいして退店。すぐにサイフは見つかったが、引き返す気にはなれなかった。
旋盤日記20170114
恒例の「DJ交流会」@高円寺コネクシオン。寒気のせいかいつもより参加者少なめ。自分の1巡目のセットはコツコツと探してきたレコードで組んだ、自分としては会心の一撃的なものだったはずなんだが、完全に外した感があった。ここ何回か外してばかりのような気もする。
構成が内省的になっていたのかも。
この日がデビューという若いDJのプレイは自由で豊かな発想に満ちていた。
2巡目にはお客さんがほとんどハケてしまい、開き直って直感でガンガン繋いでいったら1巡目よりは自分の音に向いて貰えた感もあり、内容的にも満足いくものになった。
選曲にメッセージを込めるのはなかなか難しいが、反応してもらえたらとても嬉しい。
次回も呼んでもらえるかはわからないが、とりあえずコツコツ掘って自分なりの選曲を探していくしかない。
ある評論家の方のツイートで、希少なレコードがYouTube などで気軽に聴けるようになったのは健全なことで、レコードの希少性による価値と、音楽そのものの価値を切り離せるようになったことを積極的に評価されていた。レア盤がリイシューされて入手が容易になっても、良い盤の価値は変わらないと。
Webが発達しておらず、今ほど自由に試聴もさせてもらえない時代は、思い切って買った高額盤が自分的にハズレだったりして、レコ屋に立ち寄るのも嫌になるほど落ちこんだりして、レコードを買うという行為が、その盤の値段以上にお金も時間もかかるものだったような気がする。
YouTube が普及したことでハズレを掴む確率も減り、勢いレコードを買う枚数も増えた。DJがかけたレコードを写メしたりShazam使ったりして特定し、検索してレコ屋に探しにいくのが極めて普通の光景になったのは、確かに何だか味気ない気もするが、きっと昔よりレコードを買うという行為はずっと楽しく面白いものになっているのではないか。
職業DJとしては希少高額盤に投資して自分のプレイに価値を持たせるのは、おそらく生活に関わるくらい切実なことだったんだろう。お金と時間をかけてコツコツと積み上げた先人の努力を、Webの力で容易に消費してしまうのはそれはそれで申し訳ない気もするし、失われたものもきっとあるとは思うけれど、良いレコードはどんな時代にあっても価値を失わないのだと考えれば、それはそれで良いのかもしれない。
猟盤日記20170111
渋谷レコファンでこの前漁ったばかりの50円箱を再dig。あまり顔ぶれは変わってないが、結局10枚抜いた。12インチ箱にあったリーダースダイジェストから出たものらしい「禁じられた恋」。「月影のランデブー」の中村八大クインテットによるカバーが秀逸。ジャケがサイケなのも良い。
サイケなジャケがもう一枚。ディック・ジョーダン「ストップ・ザ・ミュージック」。イントロがすごくいい。ヤフオクではアーティスト写真のジャケのものしか見かけなかった。
八代亜紀が充実していたので、1枚抜いてみた。「雨のカフェテラス」がスリーシンガース参加で良い感じ。
HMV渋谷に移動。こちらでも7インチ100円箱を漁る。最下段にまだあまり抜かれてない感じの箱があり、ここから11枚。山田太郎「エンピツが一本」。三田寛子のカバーが有名だけれど、オリジナルもいい感じ。
レコファン店奥の50円箱でなぜか1850円の値札でずっと入っている見城美枝子「さよならの夏」。こちらでも100円箱に入っていた。こちらはちゃんと100円のようなので抜いてみた。B面が「誰もいない海」のポルトガル語カバーなのだけれど、日本語発音丸出しで歌っているのがいい感じ。
赤坂泰彦在籍の東京JAP「摩天楼ブルース」。スリーブをみたら筒美京平モノだったので抜いておいた。聴いてみるとアレンジもなかなか良い。
その後渋谷蔦屋O-Westでワッツタワーのオープンプライスライブに行ったのだけれど、ステージ上で岸野さんがハードオフDigの歌を唄っていた。「ニューミュージックがこの世から消えれば、6時間のDigが2時間になるのに」には笑った。Jon(犬)が持ってくるレコード箱は、石野真子「春ラ!ラ!ラ!」などの定番100円レコに混じって「Yamasuki」 や「イカ踊り」が入っている夢のレコ箱だ。